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〒530-8304 ＭＢＳラジオ
｢上野誠の万葉歌ごよみ｣ |
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| 【2024年8月31日 放送分】 |
2024年8月31日 |
【巻】…10・2098
【歌】…奥山に住むとふ鹿の 宵さらず 妻問う萩の 散らまく惜しも
【訳】…奥山に住むという鹿が 毎晩妻問いをする萩の 散ってゆくのが惜しいことだ
【解】…「梅干しといえば、白米」「冬といえば、炬燵」というような取り合わせ・組み合わせの鉄板は、皆さんも色々とあるかと思います。今回は【鹿と萩】という取り合わせの秋らしい萩の花の歌を詠んでいきます。当時は、昼間にデートをしてはいけないというルールがあったそうで、昼間にする場合は隠れてしなければならず、日が上がれば帰らないといけなかったそうです。【宵さらず】は【夕方になるといつもいつも】となり、【妻問う】は【妻の所に訪ねていく】という意味で、この頃「萩（女性）と鹿（男性）が結婚する」という逸話があったそうです。鹿が萩を求めて山中を走って向かう一途な姿が目に浮かんできます。
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