radikoで今すぐ聴く!
上野誠の万葉歌ごよみ
ポッドキャストの楽しみ方
ポッドキャストの受信ソフトに、このバナーを登録すると音声ファイルが自動的にダウンロードされます。
ポッドキャストの説明はコチラ
上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2024年4月13日 放送分】
【2024年4月6日 放送分】
【2024年3月30日 放送分】
【2024年3月23日 放送分】
【2024年3月16日 放送分】
【2024年3月9日 放送分】
【2024年3月2日 放送分】
【2024年2月24日 放送分】
【2024年2月17日 放送分】
【2024年2月10日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2021年4月3日 放送分】
2021年4月3日
【巻】…10・1870

【歌】…春雨はいたくな降りそ 桜花いまだ見なくに散らまく惜しも

【訳】…春雨はたいそう降ってくれるなよ、桜の花をまだ見ないのに散ってしまうのが惜しいから

【解】…桜の花は、もちろん最盛期が一番美しいでしょうが、満開の時に必ず見られるとは限りません。見ようと思っていたら、雨や風で散ってしまったというのは、よくあることです。この歌も、そんなことにならないように、「春雨はいたくな降りそ」と詠んでいるのです。桜の花を惜しむ気持ちは、1300年前も今も同じで、反対に、いつでも満開の花を見られるなら、このような歌は生まれないでしょう。無常の美学がここにあります。今年は、新型コロナの影響で桜を満足に見られず、残念に思ってらっしゃる方は多いと思いますが、その惜しむ気持ちが大切なのかもしれません。