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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2021年10月16日 放送分】 |
2021年10月16日 |
【巻】…7・1351
【歌】…月草(つきくさ)に衣は摺(す)らむ 朝露にぬれて後には移ろひぬとも
【訳】…月草で衣を染めましょう、朝露に濡れてしまった後は、色があせてしまってもね
【解】…月草はツユクサのこと。月草の花を衣に摺りつけると、花の色が衣にうつります。ところが、衣が朝露に触れて濡れると、その色はあせていきます。色が薄くなると分かっていても、「衣を染めましょう」と歌っているのは、それが楽しいから。晴れ着では、こんなことはしないでしょうが、普段着や作業着の時に、このような遊びをしていたと思われます。時がたつと消えてしまう露と、同じく時とともにあせていく花の色。当時の人々は、今という瞬間の美を、こうやって楽しんでいたのでしょう。
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