第1371回「阪神・淡路大震災28年【4】~震災経験を母国ペルーの防災教育に活かす」
ゲスト:FMわぃわぃ理事 ひょうごラテンコミュニティ代表 大城ロクサナさん

29日は、阪神・淡路大震災の教訓を海外の防災教育として役立てようというプロジェクトを取り上げます。
「ひょうごラテンコミュニティ」代表の大城ロクサナさんは、1991年にペルーから来日し、4年後に神戸市須磨区の自宅で被災。日本語がわからない中で1か月半の避難所生活を経験しました。その体験を原点に、日本に住む南米出身者たちに向けた防災を含めた生活支援活動を開始。2000年からは「FMわぃわぃ」でスペイン語番組を担当し、避難や備えなど防災の必要性を伝え続けてきました。
大城さんは今年2月にはペルーに渡り、約1700人が通う学校で避難訓練や防災教育に取り組む5年間のプロジェクトをスタートさせる予定です。神戸発の防災教育を「BOSAI」として、ペルー全土の学校に広げたいと考える大城さんに、その思いを聞きます。
   
西村愛のひとこと
阪神・淡路大震災で被災した時は日本語がわからず、避難する時も、その後の暮らしも大変困ったと語る大城さん。『日本に住むみなさんが海外旅行をしたときにも災害が起こるかもしれません。』というお話も。現地の避難場所はどこか、避難所でのルールなど調べておくことも大切な備えだなと感じました。
  
「ネットワーク1・17」のスタッフが制作を担当するドキュメンタリー番組
映像'23 「即死の真相~阪神・淡路大震災28年の証言~」
1月29日(日)24時50分から放送
https://www.mbs.jp/eizou/
 

第1370回「阪神・淡路大震災28年【3】~神戸の復興・まちづくりを考える」
ゲスト:都市計画の専門家 小林郁雄さん

6434人が亡くなった阪神・淡路大震災は1月17日、発生から28年を迎えました。兵庫県内各地では、亡くなった人を追悼したり、震災の記憶を次の世代に語り継いだりする行事が行われました。
1月15日には、大きな被害を受けた神戸市長田区を専門家の説明を聞きながら歩き、まちの復興や課題を考える「こうべあいウォーク」が開催され、県内外から多くの人が参加しました。
この28年は、神戸の新たなまちづくりの歴史でもあります。阪神・淡路大震災の経験や教訓を生かした「災害に強く、安心安全に暮らせるまち」とはどんな「まち」なのでしょうか。
番組では、震災後、被災地を調査し、神戸の復興やまちづくりに関わってきた都市計画の専門家小林郁雄さんをゲストに迎えて、災害に強いまちづくりについて考えます。
 
西村愛のひとこと
住民のほとんどの人は町を再建する事を経験していない中で専門家と住民の皆さんが意見を出し合い、出来上がった新たな長田のまち。『きれいな建物ができたから終わり』ではなく『そのあとの暮らしの困りごとも聞いて一緒に支えあっている』と、小林さん。地域の心のつながり、これからも大切にしていきたいですね。

第1369回「阪神・淡路大震災28年【2】~『1.17のつどい』が3年ぶりの通常開催へ」
ゲスト:NPO法人「阪神淡路大震災1.17希望の灯り(HANDS)」代表理事 藤本真一さん

今月は発生から間もなく28年を迎える「阪神・淡路大震災」についてシリーズでお届けします。15日は「1.17のつどい」を主催する、NPO法人「阪神淡路大震災1.17希望の灯り(HANDS)」代表理事の藤本真一さんがゲストです。
「1.17のつどい」は、毎年1月17日に神戸市中央区の東遊園地で開催される追悼行事です。竹灯籠やろうそくで「1.17」の文字を浮かび上がらせ、午前5時46分に来場者全員で黙とうを捧げます。
一昨年と去年は新型コロナや東遊園地の工事の影響で、規模を縮小していましたが、今年は3年ぶりの通常開催となります。この2年間は会場に来ることができなかった被災者も多く、藤本さんは、「今年は是非足を運んで頂き、震災を知らない世代に、当時の体験を伝えてもらいたい」と話しています。
さらに藤本さんは今年、阪神・淡路大震災の慰霊碑を記した「震災モニュメントマップ」の紙版を21年ぶりに新装しました。マップには犠牲者を悼む慰霊碑の他、地震発生時刻で止まった時計、震災当時のままの遺構など340カ所を記載。今回は新たにJR新長田駅前の「鉄人28号」の原寸大モニュメントなども追加されました。
遺族の高齢化に伴い、慰霊碑を管理する人も減る中、「地蔵盆のように地域でモニュメントを守り続けてほしい」と語る藤本さんの思いを28年の時を経てあらためて聞きます。

西村愛のひとこと
『"1.17のつどい"は語り継ぎの場なんです』と藤本さん。私も去年のつどいで「子どもが小学校の授業で紙灯籠に文字を書いたので、初めて家族でこのつどいに参加しました。」と話すお母さんに出会いました。震災に向き合って語り合うきっかけづくり、大切ですね。この番組でも、その機会を生み出していきたいと思います。

第1368回「阪神・淡路大震災28年【1】~生き埋めからの生還」
ゲスト:人と防災未来センター 語り部ボランティア 荻野君子さん

6434人が亡くなった阪神・淡路大震災の発生からまもなく28年。この大災害を私たちはどう語り継ぎ、経験から何を学べばよいのでしょうか。
今回は「人と防災未来センター」の語り部ボランティア・荻野君子さんをスタジオにお迎えします。荻野さんは神戸市東灘区の自宅で震災を経験しました。築20年の2階建ての家が倒壊し、1階で寝ていた荻野さんは、夫とともに生き埋め状態になりました。落ちてきた天井をコタツが支えるかたちになり、わずかな空間があったために圧死を免れました。
幸いなことに、隣人が大工さんで、道具も専門知識もあったので、家を上から少しずつ壊して、助け出してくれました。奇跡的に外に出られたのは地震発生から7時間後のことでした。
荻野さんは、生かされたことに感謝し、近所の助け合いの大切さを痛感したと話します。その気持ちが語り部ボランティアの活動につながっています。ラジオを通じて震災の語り部の話をお聞きください。
 
「ネットワーク1・17」のスタッフが制作を担当するドキュメンタリー番組
映像'23~震災死の真相
1月29日(日)24時50分から放送
https://www.mbs.jp/eizou/
 
西村愛のひとこと
荻野さんが語る大地震から自らの命を守るための大切なポイント。『生き埋めになり助けを求める時は、物を叩く』『ご近所とのコミュニケーションを日頃から大切に。いざという時は近所の方に助けを求める』インタビュー後には『家具の固定』『携帯トイレを備蓄しておく事も忘れずに』とおっしゃっていました。今一度、確認してみませんか?

第1367回 「2023年  私の防災の誓い」

2023年最初の放送は、リスナーのみなさんから募集した「2023年 私の防災の誓い」を時間いっぱいご紹介します。
たくさんのお葉書・メールありがとうございました。
ちなみに、西村愛キャスターの2023年防災の誓いは、"災害に備えて家族で車中泊を体験してみる"ことです。はたして、家族全員が快適に車の中で過ごすことができるのか?そのためには、何がどれぐらい必要なのか?実際に体験してみないとわからないこともありますよね。
番組を聞きながら、あなたも2023年の防災の誓いを立ててみませんか?リスナーのみなさんの防災知識のアップデートになる番組を目指しています。2023年も、MBSラジオ「ネットワーク1・17」をよろしくお願いします。
  
西村愛のひとこと
みなさん、様々な視点で防災の事を考えていらっしゃいますね。それぞれの誓いを紹介していて、私も新たな気づきをたくさん頂きました。ありがとうございます!ちなみに私は『家族で車中泊に挑戦』にプラスして『寝る前のお片づけ』にしました。
誓いを発表しあうと、やる気になりますね!