第1490回「番組30年企画【2】~視覚障害のリスナーと考える防災」
オンライン:リスナー たまねぎちゃん

「被災者に向けた、被災者のための、被災者の支えとなる番組」というコンセプトで、阪神・淡路大震災発生の3か月後、1995年4月15日に放送を開始した「ネットワーク1.17」。熱心なリスナーに支えられ、防災や復興の課題を伝え続けてきました。
放送開始から30年の節目にあたり、毎週欠かさず番組宛に感想のメール送ってくれる大阪在住のリスナー「たまねぎちゃん」(75歳)に話を聞きます。たまねぎちゃんは50歳の時に失明をし、それ以来ラジオを聞くようになったそうです。目が見えない生活の中で、もし災害が発生したらどのように避難したらいいのか、防災に興味を持つようになり、「ネットワーク1・17」を聞き始めたというたまねぎちゃん。番組で取り上げた「室内の防災対策」を実践するなど、番組と共に防災について考え、7年以上にわたり毎回メールを送ってくれています。今回は視覚障害のあるたまねぎちゃんに、災害時の心配事や番組への要望を聞きます。
   
↓番組で紹介した「能登半島地震復興支援ビーチクリーンイベント」↓
https://natsumiokumura.com/20250510-2/
   
西村愛のひとこと
視覚障がいがある"たまねぎちゃん"から避難の際のポイントを教えて頂きました。「いきなり、手で引っ張られると怖い。腕を貸してもらう方が安心」とのことです。「わたしの腕を持ってください。一緒に避難しましょう!」と声をかけることを大切に。子どもたちや友人にも伝えて練習しておきます!

第1489回「番組30年企画【1】~顧みられなかった警告」
取材報告:MBS報道情報局 福本晋悟記者

「関西に大きな地震は来ない。」30年前に神戸の街を震度7の揺れが襲うまでは、多くの人が根拠もなく、そう信じていました。MBSラジオ「ネットワーク1・17」は、阪神・淡路大震災のこの反省から、1995年4月にスタートしました。当時、行政もメディアも本当に地震の危険性を考えていなかったのでしょうか。
実は、阪神・淡路大震災が起こる21年前に、大地震の恐れを指摘した報告書が存在します。その題名は、「神戸と地震(1974年発行)」。大阪市立大学表層地質研究会が神戸市の委託を受け、1972年から73年に地震学者らが実施した研究報告です。当時、「神戸にも直下地震の恐れ」との見出しで新聞報道もされましたが、この報告書が防災対策に生かされることはありませんでした。
また、その後、1986年に神戸市は地震被害の想定を行いましたが、"震度5強"か"震度6"で意見が分かれ、結局、"震度5強"の低い方の想定を採用しました。
なぜ、直下型地震の危険性を指摘した報告書が生かされず、地震想定は低く見積もられたのか。そして、今後必ず起こるとされている南海トラフ地震に、この反省や教訓をどう生かすべきなのか。MBSの福本晋悟記者が取材報告します。

西村愛のひとこと
今の時代に地震想定を行ったら、被害が大きい『震度6』にしていたのでは?と思いますが、震度が低い方を選んで防災対策もしなかったことに、びっくりしました。今後必ず起こるとされている『南海トラフ地震』。国や行政の対策を進めて頂き、私たちも、自分と大切なひとたちの命を守るために、防災知識をアップデートして備えていきましょう!

第1488回「ミャンマー大地震 被災地の状況」
オンライン:国際医療NGO「ジャパンハート」創設者の医師 吉岡秀人さん

ミャンマーでマグニチュード7.7の大きな地震が発生してから2週間がたちました。犠牲者が3500人を超えたと伝えられていますが、救助活動が続いていて、被害の全容は明らかになっていません。
ミャンマーで医療支援に取り組んできた国際医療NGO「ジャパンハート」創設者の吉岡秀人医師は、支援拠点の「ワッチェ慈善病院」で患者の手術を始めようとしていたときに、強い揺れに見舞われました。病院は大きな被害を受けた都市マンダレーの近隣で、震源に近いところにあります。全身麻酔で動くことができない患者を、スタッフが人工呼吸を続けながら屋外に運び出しました。入院患者は全員無事でしたが、病院施設は2棟あるうちの1棟が崩壊しました。
病院のあるザガイン管区は約8割の建物が倒壊しているという情報もあるそうです。最も暑い時期で、気温が40度近く、衛生環境が悪化していることから、感染症の蔓延が懸念されます。国軍と民主勢力や少数民族が敵対する内戦状態で、支援が必要なところに届きにくい現状があります。被災地はどんな状況で、何が必要で、日本からどんな支援ができるのか、吉岡さんに聞きます。
  
『国際医療NGO』特定非営利活動法人ジャパンハート 
https://www.japanheart.org/
  
西村愛のひとこと
30年前からミャンマーで医療支援をされている吉岡さん。外国人の行動が制限されている中で、災害時に手術や処置ができる現地の方を育てていく事も、大切な事だなと実感しました。これから、雨季に入り、デング熱の感染が心配されています。命を守るためにも、屋内で身体を休めたり、食事など避難生活の環境がよくなることを願うばかりです。

第1487回「相次ぐ山林火災」
オンライン:東京理科大学 教授 桑名一徳さん

2月26日に発生した岩手県大船渡市の山林火災。その焼失面積は、大船渡市全体の9%にあたる約2900ヘクタールで、平成以降の国内の山林火災では最大となりました。90歳の男性1人が死亡し、住宅などの建物被害は220棟を超えています。現在は延焼の危険性がない鎮圧状態となっていますが、まだ鎮火には至っていません。
先月には、岡山市や愛媛県今治市などでも山林火災が相次ぎました。毎年2月から5月ごろにかけては雨が少なく空気が乾燥し、山林の草や枝などが燃えやすい状態になります。その上、強い風も吹きやすい時期で、一度火が付いてしまうと瞬く間に広がってしまう恐れがあります。
山林火災のメカニズムに詳しい東京理科大学の桑名一徳教授は、「山林火災の原因の多くは人的要因だ」と、指摘します。山で火を扱う際にはその場を離れないことや、あらかじめ周りに水を撒くなどの対策が必要です。番組では、この時期に特に注意が必要な山林火災について、桑名教授に詳しく聞きます。
  
西村愛のひとこと
先週、番組スタッフが大船渡を訪れ、地元の方にお話を伺いました。『煙とにおいがすごくて、てるてる坊主を逆さまに吊るして、雨降れ、と祈るしかなかった』と話していたそうです。キャンプでバーベキューや焚き火をすることもあるかと思います。乾燥が続いていたり、風が強い日はやめておいたほうがいいですね。自然の中での火の取り扱いは、くれぐれも気をつけましょう。