取材報告:亘佐和子プロデューサー

阪神・淡路大震災の被災者支援や復興まちづくりを担ってきた人たちが今、60代や70代になっています。若い世代が経験や知恵をどう受け継ぐのかが課題です。今月、神戸市北区の「しあわせの村」で、1泊2日の「伝承合宿」が行われました。企画したのは、
NPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯り(HANDS)」代表の藤本真一さんで、16歳から79歳までの60人が参加しました。講師は神戸大学名誉教授の室崎益輝さん、被災者支援の「がんばろう!!神戸」を立ち上げた俳優の堀内正美さん、「被災地NGO恊働センター」顧問の村井雅清さんら8人です。
「神戸市内で被害の小さかった人たちが、自分の生活防衛に走り、なかなか被災者支援に動かなかった」「ボランティアのコーディネーターは本当に必要なのか」など、さまざまな問題提起がされました。震災を知らない若い世代が語る意味についても、話し合われました。震災29年に向けてどんな議論があったのか、合宿を取材した記者がリポートします。
西村愛のひとこと
『講義』ではなく『だべる』だからこそ、世代や立場を越えた本音トークができたのかなと思いました。私も周りの友人や家族と語り合うお題をたくさん頂いたなと思います。今回、話を聞いてわからなかったことは、今なら経験者に聞きに行ける。この合宿から伝承の輪が広がっていく未来を感じました。