第1146回「北海道胆振東部地震2か月〜厳しい冬を前に被災地は」
電話:むかわ町在住 久保田夕子さん
   胆振東部地震災害FM支援会 大嶋智博さん

最大震度7を観測し、41人が亡くなった北海道胆振東部地震から、今月6日で2か月が経ちました。被害が大きかった厚真町、むかわ町、安平町の3町では、仮設住宅への入居が始まっていますが、いまだに約150人が避難所で暮らしています。
震度6強を観測したむかわ町では、道路の通行止めは解消されたものの、波打っていてまだ修復工事が行われていない道路もあります。商店街は倒壊した店舗の取り壊しが始まったばかりで、再建のメドは立っていません。また、地震で亀裂が入った多くの住宅では、冷たいすきま風に悩まされていますが、修理の依頼が多すぎて追いついていないのが現状です。
北海道の厳しい冬の到来を前に、被災地はどのような状況なのでしょうか。どんな支援を求めているのでしょうか。むかわ町で被災住民に生活・復興情報を伝える臨時災害放送局「むかわさいがいエフエム」のパーソナリティーを務めていた久保田夕子さん、そして、厚真町で「あつま災害エフエム」の運営を手がける胆振東部地震災害FM支援会・大嶋智博さんの2人に、電話で話を聞きます。
 
西村愛のひとこと
避難所で知り合った友達と離れるのが寂しい、仮設住宅での孤独が心配。子供達が遊んでいた公共施設が被災して使えない状況との声も。冬のむかわ町の気温はマイナス20度近くだそう!少しでも安心して冬を過ごしてもらえるよう、募金や北海道の特産物を積極的に買って応援していきたいと思います!

第1145回「台風21号2ヵ月〜高潮の脅威」
取材報告:新川 和賀子ディレクター
電話:早稲田大学 教授 柴山知也さん

非常に強い勢力を保ったまま上陸した台風21号により、近畿各地が甚大な被害を受けてから4日で2ヵ月を迎えます。強風で瓦屋根がずれてブルーシートがかけられたままの家屋や高潮と高波によって破壊された沿岸部の護岸など、各地で今も爪痕が残っています。
 台風21号では、大阪湾で1961年の第2室戸台風の時を越える過去最高の潮位を記録しました。関西空港が広範囲に浸水したことが大きく報道されましたが、記録的な高潮は住宅地にも被害をもたらしました。約2,600世帯が暮らす人工島の南芦屋浜(兵庫県芦屋市)では、約5メートルの護岸を越えて高潮が流れ込み、約250軒が床上床下浸水の被害に遭いました。しかし、県が公表している高潮のハザードマップでは浸水が想定されていませんでした。
 高潮・高波の現地調査を行った、早稲田大学の柴山知也教授(海岸工学)は、「台風がこれまでと違う挙動を取るようになってきていて、高潮被害も過去の経験でははかれない。海沿いの地域ではどこで浸水が起きてもおかしくない」と話します。
 柴山教授と電話をつなぎ、南芦屋浜の住民インタビューを交えながら今回の高潮被害と今後備えるべきことについて考えます。

千葉猛のひとこと
「瞬く間に1メートルほどの深さの水に取り囲まれた」高潮被害者の方の証言は、生々しく心に突き刺さります。台風の被害についてはこれまでの経験では対応できない不測の事態発生の恐れがあるという専門家のお話でした。南芦屋浜ではより安全な避難所の設置を含めて、早急な対策の必要性を感じました。

第1144回「インドネシア地震から1か月」
電話:国際NGO「ジャパン・プラットフォーム」緊急対応部 部長 柴田裕子さん

9月28日、インドネシア・スラウェシ島を震源とするマグニチュード7.5の地震が発生しました。大きな揺れや津波に加えて、広い範囲で液状化現象が起き、死者は2000人を超えました。また、5000人以上の行方不明者がいると伝えられ、8万人もの人が避難を余儀なくされました。
発生から1か月がたった今でも、多くの被災者がいるため、公平に支援物資を振り分けることが非常に難しく、食料や水などが行き届いていない地域もあります。また、現地では雨季が始まるために大量の蚊が発生し、マラリア感染が心配されています。
現地の状況はどうなっているのでしょうか。日本で暮らす私たちは、どのような支援ができるのでしょうか。いち早く被災者支援に乗り出した国際NGO「ジャパン・プラットフォーム」の緊急対応部・柴田裕子部長に電話で話を聞きます。
 
ジャパン・プラットフォーム スラウェシ島 地震・津波 被災者支援2018
https://www.japanplatform.org/programs/sulawesi-earthquake-tsunami2018/

西村愛のひとこと
日本では被災すると避難所で過ごし、支援物資も届いていますが、農村部の貧しい地域は避難所さえもないそう。想像以上に大変な状況でした。日本も海外の方々から、たくさんの支援、応援を頂いています。まずは知ること、語り合うことから始めて、支援の輪がさらに広がるといいなと実感しました。

第1143回「中学生が地元の人と一緒に避難所訓練」
取材報告:西村愛キャスター

大阪市西成区の鶴見橋中学校には、生徒たちの有志でつくる「子ども防災プロジェクトチーム」、通称「子防プロ」があり、全校生徒の半数近くが参加しています。避難所設営の訓練や、被災地でのボランティアなど、さまざまな活動に取り組んできましたが、先月初めて、学校ではなく地域の福祉センターで、1泊2日の避難所訓練合宿を行いました。自治会長はじめ地域の人も参加しました。停電していて水道も使えないという想定で、グループに分かれて、避難所の設営、食事の準備、段ボールベッドや簡易トイレづくりなどに挑戦しました。
生徒たちは今年、大阪北部地震や台風による停電を経験しています。災害弱者の多い町で、防災を学んでいる中学生は、とても頼りになる存在です。生徒たちからは、「停電のとき、ペットボトルの水の下に明かりを置いて、部屋全体を照らす工夫をして、両親に驚かれた」「台風でケガした人を救助した」など、日ごろの活動の成果が感じられる頼もしいことばを聞くことができました。取材した西村愛キャスターが報告します。
 
千葉猛のひとこと
地域の防災の担い手は、発災時に地域にいなければ直後からの活動はできない訳でして、防災をしっかり学んだ中学生がリーダーを務める試みは目からウロコのお話でした。私のようないつも地域を留守にしている50代としては何ができるのか、自分たち大人の役割についても改めて考えさせられました。

第1142回「エレベーター停止に備えて」
電話:東京電機大学 教授 藤田聡さん

今年6月の大阪北部地震では6万6000台のエレベーターが停止し、300件以上の閉じ込めが発生しました。5時間もエレベーターの外に出られなかった人もいます。先月の北海道の地震でも9000台が停止し、閉じ込められるケースが23件起きました。
 エレベーターは、一定の揺れで停止する仕組みになっています。2009年以降、揺れを感知すると最寄りの階まで行ってから停止し扉が開く「地震時管理運転装置」の導入が義務付けられましたが、全国の4分の1のエレベーターでは、まだこの装置が導入されていません。
エレベーター内で揺れを感じたら、近い階のボタンを次々押していけば、最寄りの階で降りられる可能性が高まります。それでも万が一閉じ込められた場合には、非常用の連絡装置で外部に通報し、救助を待つ必要があります。閉じ込めに備えて、エレベーターに水や携帯トイレなどを備えておくことも大切です。
地震でエレベーターが停止すると、復旧に時間がかかるという問題もあります。技術者が点検を行い、問題なしと判断するまで動かせないからです。マンションの管理人や住民の手で復旧できるよう、研修なども必要になりそうです。閉じ込めが起きたらどうすればいいのか、早く復旧させるには何が必要か、エレベーターの安全に詳しい東京電機大学の藤田聡教授に聞きます。

西村愛のひとこと
動いて当たり前!と思っているエレベーター。万が一、地震で止まってしまった時の対策をわかりやすく教えてくださいました。慌てないことがいちばん大切。こじ開けるなんて、もってのほか!だそう。対処法がわかると安心しますね。

第1141回「頻発する豪雨〜ダム放流を考える」
ゲスト:元・国土交通省/現「樽徳商店」代表取締役 宮本博司さん

大きな被害をもたらした西日本豪雨から3カ月、ダムの放流の判断が適切であったかどうか、各地で検証が行われています。激しい雨が降り続いて満水に近づいたため、6府県・8つのダムで、流入量とほぼ同じ水量を放流する「異常洪水時防災操作」が行われました。
7月7日早朝、愛媛県を流れる肱川では、愛媛県を流れる肱川では、上流にある2つのダムの最大放流量が、安全とされる基準の6倍に達しました。放流の情報が住民にきちんと伝わらないまま浸水被害が拡大し、9人が犠牲になりました。多くの住民は「上流にダムがあるから安心」と信じていました。この放流の判断は、定められたマニュアルに沿って行われていて、国や自治体は「操作は適切だった」と主張します。しかし、犠牲者が出た事実は重く、放流量の判断や情報伝達に問題があったとして、遺族からは「人災だ」と怒りの声が上がっています。
元国土交通省の官僚で河川行政に長く携わってきた宮本博司さんは、「ダムは、想定を超える災害が起こったときには、効果を発揮できない」と指摘します。西日本豪雨の後も、台風など豪雨の被害が続いていますが、ダム放流による犠牲者を出さないためにどうすればいいのか、宮本さんに話を聞きます。

千葉猛のひとこと
ダムは「洪水から人の命を守るもの」であるはずです。逆に命を危うくすることがあってはなりません。ダムの放流はやり方を厳しく見直し「人の命は絶対守る」という視点から、国には直ちに対応策を考えてほしいと思います。今年は台風の襲来が続いています。大雨にも警戒を緩めないようにしてくださいね。

第1140回「強い風から身を守るために」
電話:京都大学防災研究所 教授 丸山敬さん

台風21号は今月4日、25年ぶりに「非常に強い」勢力を保ったまま日本列島に上陸。全国100の地点で最大瞬間風速の記録を更新し、特に大きな被害を受けた関西空港では、最大瞬間風速58.1メートルを観測しました。強風にあおられたり、飛来物の直撃を受けたりして亡くなった人は14人にのぼります。
兵庫県伊丹市の61歳の女性は、台風通過時、店舗兼住宅の3階の部屋にいましたが、ガラスが脚に刺さってケガをしました。室内にいても安心はできません。最初、小さなものが窓ガラスに当たってヒビが入り、あっという間に窓全体が破れてしまったと言います。京都大学防災研究所の丸山敬教授は、「加害者にも被害者にもならないよう、窓ガラスの防護をしておくべきだ」と話します。強風対策には、雨戸やシャッターが有効です。強風時は外出を控えるのはもちろんのこと、所有物が飛ばないよう、屋内に入れたり、固定したりすることも大切です。強風から身を守るために何が必要か、丸山教授とともに考えます。
 
西村愛のひとこと
台風の脅威を痛感しました!
1.雨戸を閉める 2.雨戸のない窓ガラスには飛散防止フィルムや養生テープを貼る 3.カーテンを閉める 4.なるべく窓から離れる 5.見晴らしのいい高層階(2.3階でも注意)や幹線道路沿いは、風の通り道になるから要注意!
今一度確認して、備えましょう!

第1139回「災害時のスマホとSNS」
電話:ITジャ−ナリスト 高橋暁子さん

関西を襲った台風21号、そして北海道胆振東部地震では、大規模な停電が発生しました。テレビが見られなくなり、多くの人がスマートフォンで、フェイスブックやツイッターなどのSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を活用して情報収集しました。ツイッターのハッシュタグを上手に使えば、給水場所や営業している店舗など、自分の住む地域の情報を具体的に素早く得ることができます。安否確認においても、災害時、電話はつながりにくくなりますが、LINEやフェイスブックなどは比較的スムーズにつながるので役に立ちます。
ただし、ずっと検索を続けていると、スマホの電池の消耗が激しくなります。災害時にはディスプレイ画面を暗くしたり、スタンバイ時間を短くするなど、「節電モード」に切り替えることが必要です。また、防災用品のセットの中に、モバイルバッテリーを入れておことも、忘れてはいけません。災害時にスマホやSNSをどう活用すればいいのか、どんなことに注意すればよいのか、ITジャ−ナリストの高橋暁子さんに聞きます。
 
千葉猛のひとこと
1.液晶画面を暗く 2.スタンバイ時間を短く 3.圏外なら「機内モード」に切り替え。この3つを実行すると、災害の時にスマホの電池を長持ちさせることができます。さらにモバイルバッテリーの準備が重要です。そしてラジオも、ラジコだけではなくて災害対策に昔からの「携帯ラジオ」も準備しておきましょうね。

第1138回「台風21号と北海道地震の取材現場から」
取材報告:MBS報道局 成相宏明記者
電話:地域情報サイト「ひろまある清田」編集長 川島亨さん

 台風21号による停電が、和歌山県や京都府の山間部で長引いています。土砂崩れや倒木で復旧工事に向かえない地区も多いといいます。1週間に及ぶ停電を経験した和歌山県有田川町の集落を、MBS報道局の成相宏明記者が取材し報告します。
また、北海道胆振東部地震は、発生から1週間が過ぎ、被害の深刻さが明らかになってきました。札幌市清田区の一部では、液状化で道路が大きく波打ち陥没し、家屋が大きく傾きました。かつて沢があった湿地帯に火山灰を含む土で盛り土をした住宅地であるため、地盤が弱かったということです。「ここまで大きな被害を受けるとは想像もしなかった」と途方に暮れる住民たち。「もう、あの場所には住めない」と話す人も多く、今後の復旧の見通しは全く立っていません。清田区に30年間住み、地域情報サイト「ひろまある清田」の編集長を務める川島亨さんに電話をつなぎ、地震の被害の状況と住民のみなさんの思いを聞きます。
ひろまある清田
http://hiromaaru.org/
 
西村愛のひとこと
北海道での地震で液状化した清田区。家の傾きや道のうねり。ここまで町が変わってしまうとは!台風21号による和歌山県有田川町の停電の様子の取材報告も聞いて、改めて自然災害の怖さを感じました。今一度、災害への備えや対策を!家族はもちろん、友人など様々な人と共有していきたいです。

第1137回「猛威をふるった台風21号」
ゲスト:MBS気象情報部 気象予報士 吉村真希さん
取材報告:上田崇順アナウンサー

 台風21号は非常に強い勢力を保ったまま徳島県に上陸し、近畿地方を縦断しました。大雨や暴風、記録的な高潮により、各地で被害が相次ぎました。関西空港は高潮による冠水とタンカー衝突による連絡橋の破損で機能不全となり、近畿でのべ218万軒が停電して市民生活に大きな影響が出ました。西村愛キャスターの自宅も停電しました。停電で困ったこと、役に立ったものなどを報告します。また、台風が上陸した徳島県で取材した上田崇順アナウンサーは、自身が体感した強風と激しい雨についてリポートします。MBS気象情報部の吉村真希さん(気象予報士)は、高潮のメカニズムと対策、暴風に対する注意点について、解説します。
台風21号が過ぎ去った後には、北海道で最大震度7を記録する地震が発生しました。災害の時代を生きる知恵と心構えを、みなさんと一緒に考えます。
 
千葉猛のひとこと
風速50メートルを超える風が吹くと電柱が倒れるんです。車が倒されるんです。改めて自然の猛威に身震いします。台風21号、そして平成30年北海道胆振東部地震と大きな自然災害が連続発生しています。災害はいつどこで起きるかわかりません。寝る前には枕元にラジオと懐中電灯、そして足を守る履物を。