第1248回「危険な場所に住まないで」
電話:京都大学防災研究所 教授 釜井俊孝さん

全国各地で土砂災害が頻発しています。一昨年の西日本豪雨で最大の被害を出した広島県では、死者108人のうち87人が土砂災害の犠牲者でした。「土砂災害警戒区域」など、危険が予測できた地区で、多くの人が亡くなりました。
 宮城県仙台市のニュータウンに建つ千葉猛キャスターの実家は、2011年の東日本大震災で全壊判定を受けました。一帯は造成地で、全壊した家は、ちょうど盛り土と切土の境目に建っていたことが、被災後にわかりました。造成された不安定な地盤の上に建つこのような住宅は、全国に多数あります。
 日本では、災害のリスクがある場所に、大勢の人が住んでいます。災害大国であるにもかかわらず、日本の都市は、津波や水害、土砂災害などの危険をかえりみることなく、拡大してきました。人々は経済合理性に従って、山を切り開き、谷を埋め立てて平坦な土地をつくり、その上に家を建ててきたのです。
 危険な場所に住まないことは、防災を考えるうえで、いちばん大切なことです。みなさんは、自分の家が建つ土地の災害リスクを考えたことがありますか。地質学が専門で、危険な宅地開発に警鐘を鳴らし続ける、京都大学防災研究所の釜井俊孝教授に話を聞きます。

千葉猛のひとこと
8年間、本当にありがとうございました。これまで取材で数多くの災害被災地を自分の足で歩きましたが、そのたびに胃が痛くなりました。大変な状況のなか私のインタビューに答えてくださる被災者の方のお話を聞いて、自分の無力さに深酒をすることも多かったです。正直、悩み、苦しむ日々でした。でも私たちが「ネットワーク1・17」で事実を伝えていくことで、社会が変わるかもしれない、将来の災害で失われるかもしれない命が救えるかもしれないという思いで心を支えてきました。番組の中でも話しましたが「災害の被害は起こるはずのないところには起こらない」というのが被災地を歩き続け、見続けてきた私の中に生まれた信念です。注意して調べてみると必ず被害につながるリスクはわかります。あらかじめリスクを把握し対処することによって被害は防ぐことができます。どうぞお住まいの場所のリスクについて調べてくださいね。命にかかわることなのですから。私は番組の伝え手の役割は離れますが「防災士」ではあり続けますので、今後も「災害から命を守る」ことについて微力ながらかかわっていきたいと思っています。番組キャスターのバトンをお渡しする西村愛さんは心ある方です。どうぞこれからも「ネットワーク1・17」をよろしくお願い申し上げます。最後になりましたが、取材に応じてくださった被災地のみなさん、番組にご出演いただいた方々、そして番組を聞き続けてくださった聴取者のみなさんに重ねてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

第1247回「ホテル避難の現実」
電話:鹿児島県志布志市「ホテルポラリス」支配人 春田敬伸さん

最大級の警戒が呼びかけられた台風10号。自治体の避難所が各地で満員となる中、避難先のひとつとして注目されたのがホテルなどの宿泊施設です。国やメディアも密集を避ける「分散避難」の選択肢のひとつとして、ホテル避難を呼びかけました。一方で、災害避難でのホテル利用に課題も浮かび上がりました。
台風10号で客室が満室となった鹿児島県志布志市のホテルポラリスでは、夜間に停電して空調などが一時使えなくなりました。大きな混乱はありませんでしたが、支配人の春田敬伸さんは「災害時に急病人が出た場合どう対応するかなど、行政との連携も必要」と話します。コロナ対策として災害時のホテル避難に補助金を出している自治体もありますが、あくまで緊急的な避難場所と考えられ、自治体から物資や人員の提供はありません。また、災害時にはホテルも本来のサービスが提供できない場合があります。
今後、ホテル避難は広がっていくのでしょうか。番組では、ホテルポラリス支配人の春田敬伸さんと電話をつなぎ、補助制度を設ける自治体への取材報告も交えて、ホテル避難の現状と課題を考えます。

千葉猛のひとこと
注目されている「ホテル避難」ですが、受け入れる側の大変さがよくわかりました。日本の避難所環境の劣悪さは以前からお伝えしている通りです。災害が起きる前からもっと行政が関与し、制度を整えてほしいと願います。せめて高齢者や障害のある方だけでもホテル避難ができれば、家族は安心できますので。

第1246回「台風10号 コロナ禍の避難」
電話:鹿児島大学 准教授 井村隆介さん

台風10号は6日夜から7日午前にかけて九州全域を暴風域に巻き込みながら北上し、合わせて880万人あまりに避難指示や避難勧告が出されました。実際に20万人以上が避難所に身を寄せ、新型コロナウイルスがまん延する中での避難の課題が浮き彫りとなりました。
いわゆる「3密」を避けるため、指定避難所の定員は大幅に削減されています。避難所に来た住民が、定員オーバーを理由に受け入れを断られるケースが相次ぎました。ホームページやSNSで避難所の混雑状況をリアルタイムで発信して余裕のある避難所に誘導したり、定員を超えても避難者の受け入れを続けたり、別の市町村の避難所にあらかじめ住民を避難させたり、各自治体が工夫して対応しましたが、避難所不足は大きな課題です。強風のために窓ガラスが割れてけが人が出た避難所もあり、避難所自体の安全対策も問われることになりました。
また、今回の特徴は、感染防止のためにホテルに避難した住民が多かったことです。ただ、ホテルでも停電のリスクはあり、立地が安全かどうかを事前に確認する必要もあります。そして、避難のための宿泊費用を補助する自治体はまだ少数です。
「分散避難」が本格的に実践された台風10号で、私たちはどのような教訓を得て、今後どんな注意が必要なのでしょうか。台風接近時に地元メディアで市民への呼びかけを続けた災害研究者、鹿児島大学の井村隆介准教授に話を聞きます。

千葉猛のひとこと
台風10号で注目された「ホテルへの避難」うまく制度を整えられないものでしょうか。今はどんな制度になっているのでしょう?体育館の避難所よりはるかに環境は良好です。コロナ対策としてもお年寄りや障害のある方優先でできないかなあと、放送後、梅田の頑丈なホテルのビルを見上げながら考えました。

第1245回「過去最強クラスの台風10号に備える」
ゲスト:MBS気象情報部 気象予報士 広瀬駿さん

台風10号は「特別警報級」の強さで、5日夜から6日の午前中にかけて沖縄に接近し、その後、7日にかけて奄美地方や九州に接近・上陸するおそれがあります。5000人以上の死者・行方不明者を出した1959年の伊勢湾台風に匹敵する規模だということで、気象庁が暴風や高潮、大雨に対する最大級の警戒を呼び掛けています。いま、日本の南の海域では、海水温が30度近い状況が続いていて、台風が発達しやすい条件がそろっています。
今回は、台風10号について、テレビ番組「ミント!」などでお天気キャスターを務めるMBS気象情報部の気象予報士・広瀬駿さんが解説します。広瀬さんは横浜国立大学大学院で台風の研究をしていました。先月出版した初めての著書「こちら、横浜国大『そらの研究室』!天気と気象の特別授業」(三笠書房)では、台風をはじめ、土砂災害、猛暑などについてわかりやすく解説し、
国交省の「川の防災情報(https://www.river.go.jp/portal/#86)」など防災に役立つおすすめの情報サイトを紹介しています。「台風10号の接近する地域では、民家が倒壊するような暴風が吹く可能性もあり、風雨が強まる前に頑丈な建物への避難が必要」と話す広瀬さんに、台風への備えを聞きます。
 
きょうのポイント
●日本への台風上陸は世界で3番目に多い
●台風10号は当初、伊勢湾台風なみの過去最強クラスの勢力
●過去の台風では高潮で大きな人的被害
●高潮は風で波を吹き寄せ、低気圧で海面が盛り上がる。
堤防を越えたら津波のように大量の海水が押し寄せる。
●西日本の南の海水温が30度あり、かつてない高さ
●台風は海水温が高いと発達する
●夏の猛暑とラニーニャ現象が発生しつつある状況で、台風が猛烈に発達する条件が重なっている
●窓が割れると屋根が飛ぶリスクが高まるので窓ガラス対策を
●風が強まる前に避難が必要
 
千葉猛のひとこと 
台風10号は、日本近海の海水温の上昇といった複数の条件が重なって大きく強くなったということがわかりました。重なって欲しくなかったです。台風のシーズンが続きます。自分自身の置かれた状況をしっかり見極め正確な情報を集め、実際に動くことが命を守ることにつながります。行動してくださいね。

第1244回「令和2年7月豪雨~熊本・千寿園の教訓を生かす」
オンライン:アウトドア防災ガイド あんどうりすさん

先月4日の豪雨による浸水で、熊本県球磨村の特別養護老人ホーム・千寿園では、避難が遅れた入所者14人が死亡しました。施設では以前から避難計画を策定して訓練もおこなっていましたが、計画は最大規模の浸水を想定したものにはなっていませんでした。
豪雨災害の甚大化を受けて国は2015年に水防法を改正し、想定し得る最大規模の洪水を前提に浸水想定区域を公表することとしました。また、17年に再度改正された水防法では、浸水区域内にある要配慮者利用施設に避難確保計画の策定を義務付けました。しかし、国土交通省によると、対象となる施設のうち、半数以上が計画を策定できていません。また、マンパワー不足や財政難で自治体のハザードマップも最大規模の想定に更新できていないことが多く、球磨村も例外ではありませんでした。
毎年のように起きる豪雨災害での犠牲をなくすために、どうすればよいのか。高齢者施設の避難について調査している、アウトドア防災ガイドのあんどうりすさんとオンラインでつなぎ、千寿園の教訓を考えます。
 
重ねるハザードマップ
https://disaportal.gsi.go.jp/maps/
 
きょうのポイント
●14人が亡くなった熊本県球磨村の特別養護老人ホーム「千寿園」周辺では、夕方に一度雨がやみ、夜中の洪水が予測できなかった。洪水より土砂災害を警戒して避難行動をとっていた。
●避難計画は以前の浸水想定図をもとに作成されていた。
●2015年の水防法改正で、想定しうる最大規模の浸水が国交省HPで公表されるようになった。
●自治体のハザードマップはまだ最大規模の想定に更新できていない場合がある。
●昨年の台風19号で埼玉県川越市の「川越キングス・ガーデン」では、入所者100人を避難させて全員無事。台風被害が予想され、夜も多くの職員が残っていた。20年前の洪水を教訓に独自の避難基準を決めていた。
●少子高齢化の中、高齢者施設だけの問題ではなく、社会全体で考える必要がある。
 
千葉猛のひとこと 
このホームページにリンクを張りましたので「重ねるハザードマップ」ぜひ一度ご覧になってください。私は使い方でちょっとだけまごまごしたのですが、1分程いじくりまわしたら自分の住んでいる地域のマップに到達しました。常に最新で最大想定のハザードマップをチェックして災害に備えてくださいね。

第1243回「コロナ禍の豪雨災害~奮闘する地元学生ボランティア」
電話:熊本学園大学社会福祉学部 教授 高林秀明さん

7月豪雨の被災地では、新型コロナウイルスの影響で、県外ボランティアの支援を受けられず、家屋の後片付けや泥出しなどの作業が遅れています。その中で、奮闘しているのが県内の学生たちです。熊本学園大学(熊本市)社会福祉学部の高林秀明教授と学生たちは、豪雨の被害が大きかった人吉市に通い、ボランティア活動を続けています。おもな支援対象は、在宅避難者の中でも、特に外部にSOSを発信しにくい精神障害者や高齢者。家の1階の天井まで浸水したのに全く片付けができず、エアコンや冷蔵庫も壊れたまま、2階で生活を続けているような人たちがいるといいます。
 炎天下、感染防止に気を使い、マスクを着用して作業をするのは、若い学生たちにとってもたいへんなことです。まだ手付かずの被災家屋もあるのに、ボランティアの人数が圧倒的に不足しています。熊本学園大学2年生の山北翔大さんは、「学生ボランティアが増えないのは、コロナの影響でアルバイトが減り、無償のボランティア活動に取り組む余裕がないからだと思う」と話します。
そんな学生たちの声を受けて、「豪雨災害の学生ボランティアを支援ください!」というクラウドファンディングも始まりました。

https://camp-fire.jp/projects/view/316571

番組では、高林教授と学生ボランティアに、活動の状況と今後必要な支援について聞きます。

きょうのポイント
●ボランティアが県内在住者に限られる中、被災県の学生たちが奮闘
●熊本学園大学の学生ボランティアは、精神障がい者など声をあげにくい在宅避難者の支援に力を入れている
●エアコンが故障したまま在宅避難を続けている世帯は、熱中症の危険性が高く、支援が必要
●猛暑の中、マスク着用での作業は厳しい
●検温や消毒など感染防止策を講じて活動
●被災者とコミュニケーションを取ることで、学生の自信にもつながっている
●コロナでアルバイト収入が減る中、ボランティア活動参加に二の足を踏む学生が多い
●今後は被災者の健康問題が心配。大学の夏休みが終わっても、継続的な支援をしていく
 
千葉猛のひとこと 
ボランティアにはお金がかかるんですね。復興のために、なくてはならない存在なのに、何とか必要経費だけでも支援できないものかと思います。暑い中、一生懸命に働く若いボランティアの姿は「あなた方を忘れていませんよ」というメッセージであり、被災された方々の心を癒してくれる存在でもあります。

第1242回「豪雨災害から命を守るために」
電話:京都大学防災研究所 教授 矢守克也さん

毎年のように発生する豪雨災害。令和2年7月豪雨では、全国で82人が亡くなりました。激甚化する災害での犠牲を無くそうと、国や自治体はあらゆる情報を提示していますが、避難に生かしきれていません。災害時の避難行動について研究をつづける京都大学防災研究所の矢守克也教授は、「情報本体の改善ばかりが行われていて、情報を避難行動に結びつけるための橋渡しがうまくいっていない」と話します。その上で、住民自らが避難行動を始めるきっかけとなる「避難スイッチ」を提唱しています。
誰でも、大雨の中避難するのはおっくうになるものです。また、被災した多くの人が「こんなことはこれまでなかった」と話すように、命をおびやかすような災害になるとは想像しないものです。このような心理状況の中で、適切な避難につなげるために必要なことは何か。矢守さんに電話をつないでお話を聞きます。

きょうのポイント
●避難のための「情報」自体よりも「情報を避難行動に結びつける橋渡し」の方が大事
●いつ避難を始めるかの目安になる「避難スイッチ」を決めておく
●「避難スイッチ」の材料は3つ
・情報
・身近な異変
・人からの呼びかけ
●100点満点の「ベスト」な避難ができない時のための「セカンドベスト」「サードベスト」の避難場所を考えておく
●「空振り」ではなく「素振り」「練習」と考えて避難する
実際に災害が発生した時、これまでの「素振り」が生きる

千葉猛のひとこと 
災害から命を守るためには日ごろからの「素振り」が重要だということがよくわかりました。「空振り」ではないのです。普段なじみのない避難所へ行くのは気が引けますが、19回の「素振り」のあと、20回目の避難で助かった例は強く心に刺さりました。とにかく実際に避難することが重要なのですね。

第1241回「被災住宅の再建支援~「半壊の涙」は変わるのか?」
電話:日本弁護士連合会 災害復興支援委員会委員長 弁護士 津久井進さん

災害で住宅が壊れた人に支援金を支給する「被災者生活再建支援法」が改正されることになりました。「全壊」と「大規模半壊」だけでなく、「半壊」の世帯も支援対象に加えられるのです。半壊の世帯では補修費が数百万円から1000万円近くかかることが多いのですが、これまでは支援金が支給されず、「半壊の涙」と言われていました。
新たに支援の対象になるのは、半壊(住宅の損害割合が20~40%)と判定されたうち、損害割合が30~40%の世帯。支援金額は25~100万円です。大阪北部地震や台風21号で大きな被害が出た2018年、全国知事会が半壊世帯も支援対象に含めるよう提言するなど、制度の拡充を求める声が上がっていました。次期国会で改正法案が提出される見込みで、7月豪雨の被災地にもさかのぼって適用されることになります。
番組ゲストは、日本弁護士連合会の災害復興支援委員会委員長を務める津久井進弁護士です。「今回の改正は一歩前進だが、被災者の個別ニーズに応じて支援策を考える『災害ケースマネジメント』の制度化など、抜本的な改革が必要だ」と話す津久井さんに、改正内容の解説と今後あるべき支援の形について聞きます。
 
きょうのポイント
●「被災者生活再建支援法」が改正される。これまでは全壊と大規模半壊の世帯にのみ支援金が支給されていた。今後は、半壊の一部(損害割合30%以上)の世帯にも支給される。
●被災者生活再建支援法の支援金は、全壊の場合で最大300万円。今回、新たに加わる半壊の支援金は25万円~100万円。
●被災者生活再建支援法以外にも、半壊に対しての支援制度が拡充される。解体費用の補助や、半壊で応急修理をする際にも仮設住宅に入居が可能になるなど。
●津久井さんが指摘する問題点
・支援金の金額が他国に比べても少ない
・制度がややこしい
・被災者でなく、支援金を出す側の論理で仕組みがつくられている
●何兆円単位で支援策が出ている新型コロナに対し、被災者生活再建支援法の支援金の総額は、この22年間で5000億円に満たない。
●今後、改善すべき点
・被災者ひとりひとりのニーズに即した支援を行う「災害ケースマネジメント」の導入
・災害専門の省庁の設置
 
千葉猛のひとこと 
「一部損壊」という言葉の響きから単純に受ける印象と、私が被災地で実際に見た建物は違いました。瓦が落ちて天井や壁から雨漏りする傾いた建物に住み続ける年金生活の高齢者の方のお話を聞くと、何とかならないものかと思います。「半壊」については一歩進みましたが、更なる制度の改善を願います。

第1240回「令和2年7月豪雨~支援に奔走するラフティング会社」
電話:熊本県球磨村のラフティング会社「ランドアース」社長 迫田重光さん

熊本県南部を襲った豪雨で氾濫し、流域に被害をもたらした球磨川は、ゴムボートで急流を下るアウトドアスポーツ「ラフティング」の人気スポットです。流域には20を超えるラフティング業者が拠点を置き、豪雨で大きな被害を受けました。
熊本県球磨村のラフティング会社「ランドアース」社長の迫田重光さんは、球磨川が氾濫した7月4日の朝、流れずに残ったボートで、住民を救助して回りました。自社の事務所は2階まで浸水し、ほとんどのボートが流されるなど甚大な被害を受けて営業再開は見通せない状況です。迫田さんと従業員らは事業の復旧作業と並行して民家の片づけを手伝い、地域住民とともに再建を目指しています。
番組では迫田さんと電話をつなぎ、救助の際のようすや、復興に向けた現在の状況を聞きます。

JNN・JRN共同災害募金
https://www.tbs.co.jp/csr/support/saigaibokin.html
 
きょうのポイント
●球磨川が急激に増水。高台に避難した後、会社は2階天井近くまで浸水
●屋根に取り残された人など計19人をボートで救助。
14人が亡くなった特別養護老人ホーム「千寿園」でも、水没した1階に残っていた2人を救助。
●28年間、球磨川でラフティングをしているがこんな洪水は想像していなかった。
●川に橋や車両などが沈んでいて、まだ濁っている。
ラフティングの再開は見通せない。
●従業員と地域の復旧活動を手伝っている。
●家を失った多くの人が今も避難所生活をしている。
●高齢化に加えてコロナでボランティアは少なく、人手が足りない。
 
千葉猛のひとこと
球磨川の氾濫から1か月が経とうとしているのに、まだ川の水は茶色く濁っている状態。洪水被害の片づけは重労働です。被災者が自宅での生活を取り戻すには、まだまだ多くの支援の手が必要です。コロナさえなければもっと多くのボランティアの力が被災地に届いていたのにと思うと、悲しくてなりません。

第1239回「令和2年7月豪雨とコロナまん延~天ケ瀬温泉は今」
電話:天ケ瀬温泉「天龍荘」社長 大庭龍一さん

別府、湯布院とならぶ「豊後三大温泉」の一つとして、1300年の歴史を刻む大分県日田市の天ケ瀬温泉街。令和2年7月豪雨で玖珠川が氾濫し、川沿いに並ぶ旅館や土産物店が大きな被害を受けました。長さ63メートルの大きな橋は水の勢いで流され、有名な共同露天風呂「川湯」も浴槽などが壊れて営業再開の見込みがたっていません。
江戸時代から190年続く老舗旅館「天龍荘」は、1階部分が1メートル20センチほど浸水し、厨房設備や事務所の機器などが泥まみれになりました。全て入れ替えが必要です。今年初めから新型コロナウィルスまん延の影響で観光客が激減し、ようやく少し客足が戻り始めた矢先の豪雨被害でした。「まさかここまで急激に水かさが増えるとは思わなかった」と、「天龍荘」社長の大庭龍一さん。大庭さんに、被害や復旧の状況、求められている支援などについて電話で聞きます。

JNN・JRN共同災害募金
https://www.tbs.co.jp/csr/support/saigaibokin.html

きょうのポイント
●天ケ瀬温泉は、玖珠川の両岸に沿って温泉旅館が並ぶ
●雨が強くなり、土のうを積んだがおさまらず、いきなり水が入ってきた。
1メートル20センチ浸水。
●1階の厨房や事務所が浸水し、年内は営業再開できない見通し。
●水害はこれまで何度かあったが、筑後川氾濫の時より水量が多かったと聞いている。
●被害を免れた旅館は営業を再開している 。
●コロナで客が例年の1割~2割に減っていた。
夏に向けてこれからというところで今回の被害を受けた。
●コロナの影響が見通せないことと、また水害が起きるかもしれないという心配から、どこまで再建に投資するべきか思案中。
●多くのボランティアに入ってもらい、大体の片づけはできた。
●再開したら、大勢の人に来てほしい。
 
千葉猛のひとこと
水害前からコロナの影響で観光客が減って打撃を受けていた天ケ瀬温泉ですが、復興に向けて動き始めています。水害被害を免れて営業している宿泊施設もあるので、コロナさえ収まってくれればボランティア活動のあと、泊まって温泉を楽しむ支援もできるようになります。天龍荘の早期復活を祈っています!