第1531回「災害時に役立つポリ袋クッキング」
ゲスト:NPO法人ミラクルウィッシュ 代表 益田紗希子さん

西村)災害によって電気やガスなどのライフラインが断たれると、いつも通りに料理をすることが難しくなります。しかし、災害時にこそ、温かく美味しい食事を食べることが健康や心の安心につながります。
きょうは、防災活動に加えて、災害時に役立つ「ポリ袋クッキング」の普及活動にも力を入れているNPO法人ミラクルフィッシュ 代表 益田紗希子さんにスタジオにお越しいただきました。
 
益田)よろしくお願いいたします。
 
西村)益田さんは普段の料理にもポリ袋を活用されているそうですね。ポリ袋クッキングの魅力は何ですか。
 
益田)洗い物が減ることです。主婦にとってはありがたいですよね。時短にもなりますし、災害時にも役に立ちます。
 
西村)電気やガスが使えなくなってもカセットコンロがあれば、料理を作ることができるのですね。益田さんは昨日もポリ袋調理をしたそうですが、何を作ったのですか。
 
益田)手羽先を作りました。よく作ります。
 
西村)手羽先は、圧力鍋で作るイメージがあります。
 
益田)家族はポリ袋で作る方が好きみたいで。袋で作ったか鍋で作ったかわかるみたいです。
 
西村)味の違いがあるのですか。
 
益田)ポリ袋で作るとお肉が柔らかくなるんです。
 
西村)益田さんは、どんなきっかけでこのポリ袋クッキングを始めたのですか。
 
益田)元々料理に興味はなかったのですが、コロナ禍にみんなで防災クッキングをやろうということになって。オンラインで料理はやったことがなかったんですけど、まずは自分ができるようになって、それを伝えていこうとはじめました。
 
西村)そこから試して、今、レシピはどれぐらいあるんですか。
 
益田)今は45ぐらいのレシピがあります。
 
西村)ポリ袋でいろんな料理が作れるのですね。
 
益田)普段フライパンで作っているものをポリ袋で作ってみることもあります。オムライスやオムレツも卵とご飯を一緒に袋の中で炊くだけでできるんです。
 
西村)ポリ袋というと、スーパーにある半透明の袋が思い浮かびますが、どんな袋でも良いのですか。
 
益田)ゴミ袋などにつかう袋は低密度で、お湯に入れると溶ける素材のものがほとんど。ポリ袋で料理をする場合は「高密度ポリエチレン」という専用の袋を使ってください。湯煎調理が可能かを買う前に確認してください。岩谷マテリアルの「アイラップ」が有名ですが、ほかのメーカーからもいろいろな種類が売られています。お湯に入れるときは、耐熱皿を必ず底に敷いてください。熱に強いとはいえ、直接火にあたると破れることがあります。
 
西村)地震でお皿が割れたり、どこにあるかわからなくなったりした場合は、かわりに準備しておくと良いものはありますか。
 
益田)布巾や金属製のザルでも問題ありません。
 
西村)鍋とセットにして置いておくと良いですね。お鍋の大きさはどれくらいが良いですか。
 
益田)深い鍋がおすすめです。パスタを茹でたり、カレーを作ったりするような深い鍋なら美味しく調理することができます。
 
西村)カセットコンロとボンベも必要ですね。使用期限もチェックしておきましょう。今、スタジオにご飯が用意されています。スタッフがポリ袋でご飯を炊いてくれました。暖かいご飯がポリ袋の中に入っています。ホカホカです!早速ハサミで切ってみますね。
 
益田)切るときはコツがあります。くくったところのすぐ下を切ってください。
 
西村)空気をぬいて上の方でくくってくれています。(パチッとハサミで袋をカット)結び目の真下を切りました。炊きたてのいい香りがします。少しほぐして...炊飯器で炊いたご飯と全然変わらない良い香り!いただきます!
 
(炊き立てのご飯を試食)
 
益田)味はどうですか?
 
西村)美味しい!
 
益田)すごい!スタッフさん上手に炊けましたね。
 
西村)ちゃんとお米の甘みもあります。ポリ袋で調理するともっと硬くなるかと思いましたが、これは良いですね!災害時にもキャンプにも使えますね。
 
益田)キャンプで使う人も多いです。火さえあれば調理できるので。
 
西村)鍋の中にレトルトカレーも一緒に入れて同時に調理することもできますね。このお米の炊き方をおしえてください。
 
益田)無洗米でも普段使っているお米でも大丈夫です。水は1合に対して200ml入れて、炊飯器と同じで、浸水時間をとってください。
 
西村)米とお水をポリ袋に入れて、しばらく置いておくのですね。
 
益田)30分ぐらい置いてください。その後、お湯につけて弱火で30分。お湯からあげたあと、10分ぐらい蒸らすと、さらに美味しくなりますよ。
 
西村)想像以上に美味しく炊けていしました。袋から直接食べるので、洗い物もいらない。これは水が使えないときも良いですね。
 
益田)少量の水で料理することができます。
 
西村)ミラクルウッシュのホームページからレシピをダウンロードすることができます。わたしは娘と一緒にフルーツゼリーを作りました。みかんの缶詰と粉寒天で簡単に作ることができて、とても美味しかったです。娘はポリ袋にみかんと粉寒天を入れて、踊りながらシェイクしていました。ほかにはどんなものが作れるんですか。
 
益田)子どもに人気なのは蒸しパンです。ホットケーキミックスと水や牛乳で作ることができます。トッピングにチョコレートや抹茶パウダー入れてもいいですね。ぜひやってみてほしいです。
 
西村)ホームページにいろいろなメニューが載っています。肉じゃがや魚の煮付け、丼物もありました。興味が湧いてきた人はぜひチェックしてください。
 
益田)ほかにも料理研究家が出しているポリ袋クッキングの本もたくさんあります。作りたくなるレシピがいっぱいあるのでぜひ調べて作ってみてください。普段からやらないと、災害が起きたときにいきなりやるのは難しいです。平時から時短料理としてやってみてください。
 
西村)普段やってみてわかったことはありますか。
 
益田)最初の頃は、ご飯がベタベタになったり、硬くなったりして食べられないこともありました。お米の種類を変えたらうまく炊けなくなったことも。水の吸い方が違うのだと思います。
 
西村)季節によっても変わるかもしれません。
 
益田)みんなが同じように炊けることを目指していますが、練習しないと難しいと日々感じます。今でも失敗することもあります。
 
西村)やりながら学んでいくということですね。改めて災害時の備えとして、益田さんが推奨していることはありますか。
 
益田)まずは、カセットコンロ、ボンベ、水、普段から食べているもの備えておいてください。お子さんの好きなものは少し多目に買って、食べたら新しく同じだけの量を買う"ローリングストック"を心がけてください。
 
西村)在宅避難ができる家なら、多めに備えておく方が良いですね。
 
益田)家が一番安心できる場所だと思うので、電気・ガス・水道が使えなくても、1週間生き延びることができるように備えをしておくと安心です。1週間分ぐらいは用意しておいてください。ポリ袋クッキングは、簡単にできるレシピがたくさんあるので、普段の生活で時短料理として取り入れてみてください。
 
西村)災害時に役立つポリ袋クッキングを教えていただきました。益田さん、ありがとうございました。