ゲスト:中学生防災士 佐藤愛美さん
西村)2003年から資格試験が始まった「防災士」は、社会のさまざまな場所で、防災・減災活動ができる知識と技能を証明する民間資格です。2月末時点で約35万3000人が防災士として認証されています。
きょうは、中学生の防災士、佐藤愛美さんにスタジオにお越しいただきました。
佐藤)よろしくお願いいたします。
西村)愛美さんは今、おいくつですか。
佐藤)14歳です。この春から中学3年生になります。
西村)防災士講座や資格試験を受けて防災士になったのですか。
佐藤)はい。昨年の10月に防災士になりました。
西村)試験は難しかったですか。
佐藤)少し難しかったです。
西村)愛美さんが防災士の資格を取ろうと思ったきっかけは?
佐藤)わたしが生まれた2011年に東日本大震災や紀伊半島大水害などさまざまな災害が発生して、たくさんの命が失われました。そのような災害から少しでも多くの命を救うために、わたしにもできることがあるのでは...と防災士の資格を取得しました。
西村)すばらしいですね。防災士としてどのような活動をしているのですか。
佐藤)地域のイベントや図書館などで、「防災教室」を開いています。ほかに、ケーブルTVへの出演やSNSの発信を通して、防災に関する啓発活動を行っています。
西村)去年の10月に防災士を取得したばかりで、さまざまな活動をしているのですね。先月、「和歌山幼保小教育フェア」のイベント会場で「まなちゃんの防災教室」が開催されました。和歌山県の幼稚園・保育園・小学校の児童や保護者を対象にしたイベントです。その模様をお聞きください。
音声・佐藤)智辯学園和歌山中学校2年生の佐藤愛美です。わたしが生まれた平成23年には、東日本大震災や紀伊半島大水害などのさまざまな災害が発生しました。一瞬で命が奪われる災害から少しでも多くの命を救うために、わたしにもできることがあると思い、防災について学んで、防災士の資格を取得しました。
きょうは、災害が起こったときに役立つ「紙食器」を作りたいと思います。新聞紙1枚でお皿を作ることができて、この中におでんやジュースを入れて、飲んだり食べたりすることができます。
次に、絵本を紹介します。わたしが生まれた2011年に紀伊半島豪雨が発生して、和歌山県内では、土砂災害が多発。三重県・奈良県・和歌山県の3県で亡くなった人、行方不明になった人が88人という大きな被害でした。この水害の教訓を子どもたちに伝える絵本が、『川がパンクしちゃった! もりのがっこう と どうぶつたち』という絵本です。では、絵本を読みます。
(絵本の朗読)
最後に「防災〇✕クイズ」をします。
第1問「学校の中で、地震が起きたときは急いで外に出る」〇or✕
答えは✕です。外に急いで出るととても危険です。家や学校の中で地震が起きたときは、その場で頭や体を守りましょう。
最後まで聞いてくれてありがとうございました。ひとりひとりの助け合いの気持ちが多くの命を救うことにつながります。これから起きる災害に対して、少しでも防災意識が高まるとうれしいです。本日はありがとうございました。
西村)「まなちゃんの防災教室」楽しいですね。小さなお子さんも〇✕クイズに参加している声が聞こえてきました。「まなちゃんの防災教室」を企画した智辯学園和歌山小学校の瀬戸研司先生と防災教室に参加した児童に感想を聞きました。
音声・ディレクター)「まなちゃんの防災教室」いかがでしたか。
音声・瀬戸)伝えたいことを一生懸命語る姿に、心を打たれて、防災の大切さを学ぶことができたと思います。
音声・ディレクター)今何年生ですか。
音声・小学4年生)4年生です。
音声・ディレクター)「まなちゃんの防災教室」に参加してみていかがでしたか。
音声・小学4年生)防災についてよくわかりました。新聞紙でいろいろなものを作れることが勉強になりました。川がパンクすることの理由がわかりました。とてもびっくりしました。
音声・ディレクター)何年生ですか。
音声・小学6年生)6年生です。災害が来るかも知れないので怖いと思ったし、備えないといけないと思いました。
音声・ディレクター)何が一番勉強になりましたか。
音声・小学6年生)お皿の作り方が簡単で、ためになりました。
音声・ディレクター)「まなちゃんの防災教室」に参加して防災力は上がりましたか。
音声・小学6年生)知らなかったことでわかったことが多かったです。
西村)瀬戸先生と参加者の児童2人の感想を聞いてもらいました。瀬戸先生のお話を聞いていかがですか。
佐藤)瀬戸先生はわたしが小学校3年生・4年生のときの担任の先生です。中学校の先生や母校の先生も、防災士としての活動をたくさん応援してくれているので、とても心強いです。
西村)まなちゃんをきっかけに防災の輪が広がっているんですね。参加者の児童は、いろんな発見があったようですね。みんなの感想を聞いてどう思いますか。
佐藤)これからももっとみなさんに防災・減災の大切さを伝えていきたいと思いました。
西村)防災クイズの内容は自分で考えているのですか。
佐藤)お母さんに相談しつつ、ほとんど自分で考えています。
西村)ここで、ぜひクイズを出してもらえますか。
佐藤)わかりました。ではクイズです。「避難グッズを入れた非常持ち出し袋は、すぐに食べ物を入れられるように台所に置いておく」〇か✕か?
西村)非常持ち出し袋をどこに置くか...。台所に置いていたら、ジュースやみかんの缶詰など、子どもたちが好きなものをパパっと入れて避難できそう...。正解は〇!
佐藤)✕です。非常持ち出し袋は、玄関など家の出入口に近いところに置きます。車のトランクや外の物置などすぐに取り出せる場所に置いておくと、家が被害を受けてもすぐに取り出せるので安心です。
西村)そうですね。何も入れていないリュックだけ台所に置いていても、あわてて逃げるから、落ち着いてものを入れられないですよね。「防災教室」の中で、絵本の読み聞かせもしていました。紀伊半島大水害の教訓を伝える絵本『川がパンクしちゃった! もりのがっこう と どうぶつたち』を選んだのはなぜですか。
佐藤)私は15年前に発生したこの大水害は体験していないのですが、和歌山県に旅行に行ったときに、水害の爪痕を目にしたことがきっかけで、防災士を目指すようになったからです。
西村)どんな爪痕を見たのですか。
佐藤)土砂が流れてきている写真を見て、水害の恐ろしさを感じました。
西村)この絵本を読んで、どうでしたか。
佐藤)絵もわかりやすく、子どもたちにも伝わる絵本だと思います。
西村)この日のイベントを振り返っていかがですか。
佐藤)この絵本の作者である和歌山大学の後(うしろ)先生にもお会いできました。先輩たちが残してくれた水害の記憶をわたしたちが伝えて行きたいです。
西村)この絵本、とても絵がかわいいですよね。
佐藤)最高です。"推し"の絵本です!
西村)『川がパンクしちゃった! もりのがっこう と どうぶつたち』、まだ読んだことないという人は、ぜひ読んでみてください。これから防災士として、どんな活動をしていきたいですか。
佐藤)現在、日本防災士会大阪府支部で小中高生の防災士5人で、いろいろなイベントで活動しています。これからも若い世代のわたしたちの視点で情報を発信して、老若男女問わず、防災活動の幅を広げていきたいと思っています。
西村)防災士と聞くと、大人ばかりかなと思っていたんですけど、小中高校生の防災士5人でグループを作っていると聞いてびっくりしました。この5人だからこそ出るアイディアもきっとあるのでしょうね。1人で考えるのと、5人でアイディアを出し合うのは違いますか。
佐藤)全然違います。
西村)どんなところが違いますか。
佐藤)みんなそれぞれ違う案を持っているので、ひとりで考えるよりより良い防災をみなさんに発信することができます。
西村)まなちゃんに憧れて、「わたしも防災士になる」という子もこれから増えていくと思います。まなちゃんが中学生防災士として、リスナーに伝えたいことは何ですか。
佐藤)これから日本では、少子高齢化となるので、身近な対策が必要です。ひとりひとりの助け合う気持ちが命を救うとことにつながると思います。日頃から災害に備えて、家族で防災について話し合って欲しいです。災害が起こる可能性が高まったときは、近所の人と声を掛け合って、早め早めの避難を心がけて欲しいです。
西村)声を掛け合うことが大切ですね。
佐藤)これから起こる災害に対して、防災意識が少しでも高まってくれればうれしいです。
西村)きょうは、制服姿でしっかりと思いを伝えてくれました。中学生防災士の佐藤愛美さん、どうもありがとうございました。
